丹羽ふとん店の職人
by niwafuton
技能グランプリ出場・・・そして


3月4~7日に第26回1級技能士全国技能競技大会(技能グランプリ)が幕張メッセにて

行なわれました。

そして、僕は寝具の部門に参加しました。

さて、まずは技能グランプリとは?


技能グランプリは、熟練技能者が技能の日本一を競い合う大会で、
出場する選手は、当該職種について、
特級、1級及び単一等級の技能検定に合格した技能士であり、
例えば1級技能士ともなれば、職業訓練指導員免許を持っている場合でも1年以上、
実務経験のみの場合は7年以上の実務を経験した熟練技能者です。
技能グランプリは年齢に関係なく、熟練技能を競う文字通り全国規模の技能競技大会であり、
中央職業能力開発協会と社団法人全国技能士会連合会との共催により開催しています。

(中央職業能力開発協会より抜粋)

要するに職人の日本一を決める大会のことです。




僕はサラリーマンを経て、家業であるふとん屋に入りました。これが7年前です。

その時、目標を決めました。

まずは寝具技能士二級を取得すること。

次に、愛知県の大会において優勝し、愛知県知事賞を頂くこと。

次に、寝具技能士一級を取得すること。

次に、技能グランプリで総合優勝をし、日本一になること。

これが僕の掲げたというより、必ず果たしたい目標でした。


そして、二級をとり、知事賞を頂き、

技能グランプリに出場出来る資格である一級技能士を昨年取得し

2011年の技能グランプリ初出場することにしました。



まずは結果から申し上げます。




寝具部門にて総合優勝を果たすことが出来ました。



率直な感想ですが、もの凄く嬉しかったです。(当たり前ですが)

発表された時、自分で気付かないくらいでした。

ボーっと聞いていて、「えっ僕ですか?」

周りの選手達に「おめでとう」と言われた。

その時は何の実感も無く、ただただ呆然とするしかありませんでした。

本当に自分が優勝するとは思っていませんでしたし、自信も無かったです。

しかし、優勝と聞いてもの凄く込み上げるものはありました。


実はこの技能グランプリ、遡る事21回前に師匠でもある父が優勝しています。

僕はその父から教えを乞い、ここまできました。

父の仕事を毎日目の当たりにしている僕は、まだまだ未熟で、

そこにたどり着けないと思っていました。

しかし、父と同じグランプリ優勝を勝ち取れたことは本当に嬉しかった。

そして父のふとん作りはやはり正解だとも思えた。



このグランプリ1ヶ月前に父が体調を崩し、

本調子でないのに直前まで僕の相談に乗ってくれました。

そんな中、僕は最善の用意をしていったと自分で確信しています。

それは深夜にまで及ぶ練習、そして事前に出来ることの用意,全てやったと思っていました。

しかし、未熟な僕には足りないものがありました。

それは「経験」です。

僕はまだふとん職人になって7年、上記の説明でもありましたが、

7年目からの出場ということで、

まだ経験年数がたっただけの半人前の僕には経験があまりにも足りなく、

そこが僕には無いと思っていました。

しかし、父からは



「丹羽ふとん店の仕事は毎日が本気で、手を抜いて仕事はさせていないし、

手の抜いた仕事は教えていない。そして毎日が経験になっているから大丈夫。

選手の中で一番グランプリに向けて練習したのはお前だぞ、自信を持ってやって来い」


と言われた。




僕は本番に臨み、無我夢中で綿を組み、糸と針を持ち、一心不乱で仕立てました。

結果云々より、父に恥をかかせたくない一心でした。

「丹羽の息子は下手だ」

なんて絶対言わせたくない。

今まで練習してきたこと全て出した気がしました。


その結果が優勝することで、有終の美を飾ることが出来、本当に嬉しかった。

僕の中で父のやり方に間違えは無かったと確信しました。


今回優勝できたのは、僕一人の力では無いのです。

父・母・妻の協力のもとで取れたものです。

いわばチーム丹羽で取った優勝だと確信しています。

業界初の親子での日本一。

そして職人歴7年目での優勝は過去には無い早さの日本一。

これは僕の誇りです。本当に嬉しい。




僕は本当に幸せ物です。

家族に恵まれ、仲間に恵まれ、本当に周りに恵まれている。

僕はただそれに頼ってばかりですが、少しは恩返しが出来たように感じています。

発表の時に父が涙を流し喜んでくれたことが、僕には本当に嬉しくて、

家業を継いで本当に良かったと思いました。

しかし、日本一を取ってこれがゴールだとは思っていません。

僕はこの目標は絶対に成さねばならない目標で、

これが取れて初めてスタートに立つんだと思っています。

なので、ここからが始まります。

ここからが本番です。

気合を入れなおし、頑張っていこうと思います。



長文を読んでいただきありがとうございました。

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by niwafuton | 2011-03-09 10:56
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